空き家にも固定資産税がかかる
空き家の所有者は、固定資産税を支払う必要があります。
所有者は、所有している建物や土地、そして償却資産に基づいて税金が課されます。
住まいに関係なく、空き家も固定資産税の対象となります。
また、都市計画区域内に空き家がある場合には、都市計画税も課せられます。
この都市計画税も、住まいに関係なく支払う必要があります。
空き家に減税措置があります。
具体的には、住宅が建てられている土地の面積が200㎡以下の場合、固定資産税額は1/6に減額されます。
敷地面積が200㎡を超えている場合でも、200㎡以下の部分に対しては1/6の減額が適用され、超過分に対しては1/3の減額が適用されます。
ただし、自治体によって固定資産税の税率は異なります。
また、支払い時期も自治体ごとに異なる場合があります。
参考ページ:不動産売却 使っていない不動産が特定空き家に指定されると固定資産税が6倍!
特定空き家に指定されると固定資産税が6倍になる
危険な状態に放置された空き家は、地方自治体によって特定空き家として指定されることがあります。
そして、特定空き家に指定されて一定期間が経過すると、固定資産税が通常の6倍に引き上げられることがあります。
以下では、特定空き家に指定されて固定資産税が6倍になるまでの流れを詳しく説明します。
空き家が危険状態となる 放置された空き家が危険と判断されると、地方自治体はその空き家を特定空き家として指定します。
この指定により、特定空き家は特定の処理が必要とされることになります。
特定空き家の指定期間 特定空き家に指定されてから一定の期間が経過すると、固定資産税の税率が6倍に引き上げられます。
特定空き家の指定期間は各自治体で異なりますが、一般的には1年から3年程度です。
特定空き家の処分 特定空き家の所有者は、指定期間内に特定空き家の処理を行うか、処分計画を提出する必要があります。
処理が確認されると、固定資産税の増額は免除されます。
処理が行われなかった場合、固定資産税は通常の6倍に増額されます。
特定空き家の税金増額の期間 特定空き家の指定期間が終了し、処理が行われなかった場合、固定資産税の増額が適用されます。
この増額は、特定空き家が指定されてから特定の期間(各自治体で異なる)が経過した日から適用されます。
増額期間を過ぎた場合、固定資産税は通常の6倍になります。
思いやり措置 特定空き家の所有者が高齢者や障がい者である場合、特定空き家において必要な修繕や改修が行われていないことがあるかもしれません。
このような場合には、特定空き家の指定期間や増額期間に思いやり措置が適用される場合があります。
具体的な措置内容や条件は各自治体によって異なるため、個別に確認する必要があります。
特定空き家の指定条件と指導・勧告の手続き
特定空き家として指定されるには、以下の条件があります。
1.空き家が倒壊の危険性やその他著しい保安上の危険がある状態であること。
2.動物が住み着いており、著しく衛生上の問題を引き起こしている状態であること。
3.適切な管理が行われず、落書きや樹木の不適切な成長などが著しくあり、景観が損なわれている状態であること。
4.周辺の生活環境が不適切になっている状態であること。
特定空き家指定の手続きにおいて、自治体からは助言・指導・勧告が行われます。
助言・指導では、空き家の適切な管理方法などが通知されます。
これによって、空き家の状態が改善され、指定が解除されることが期待されます。
しかし、助言・指導にもかかわらず空き家の状態が改善されない場合、勧告が行われます。
これは、指定された特定空き家がなおも問題を抱えているため、より強い対応措置が必要とされる状況です。
勧告は、通常は公告や書面によって行われ、特定の行動を取るよう求められます。
例えば、空き家の修繕や清掃、都市計画に基づく適切な利用方法の検討などです。
勧告に従わない場合、自治体は法的手続きを踏んで改善を迫ることもあります。
特定空き家とは、周囲に悪影響を及ぼす状態の空き家を指すものであり、指定手続きや助言・指導・勧告のプロセスは、その問題に対処するために行われます。